生島尚美さんエッセイ / 新・バリ一代ドタバタ記 (メルマガvol. 90より転載)

第15回 CARAVANも連載も終わらない。

 Plagaとの出会い、その前フリだけ(笑)。

CARAVAN、2016年11月撮影。その後いろいろあったから、かなり昔のことのよう。



 2019年明けて初の連載です! 

 皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。


  昨年と比べて、もちろん随分良いのですが、例年に比べて、まだ「お客さまが少なかった」年末年始。

  旅行業界の話によると「年末年始のお客さまはやはり慎重。前もってチケットなどを購入しているのもあり、アグン山の噴火やロンボク島の地震などの影響でしょうね」とのこと。


  少ない、とは言え来て下さってることが「奇跡」のように思えるのが、昨年を経験した私たち!  飛行機の飛ばない静かすぎる空を眺めて、ため息ついていた噴火後を思い出します。


  さてさて!


 昨年内に終了するのか? と思われた私の連載、そしてCaravanの話。

  今年も引き続き、徒然と書いていきたいと思います。


  実は2月の頭に今年最初のCaravan ジャカルタ&チカランを予定しています。


  "Caravan"イベント、参加して下さった方はご存知だと思うのですが、もちろんsisiのためだけのイベントではなく、さまざまな出店者さんが軒を連ねます。


  会場の大きさやテーマにもよりますが、10-15店舗(sisiが主催のイベントが"Caravan”と呼ばれるもので、sisiは友人主催のイベントにもジャカルタやチカランで参加することもあります。その時はもっと出店者さんが多いことも)。


  「Caravanに行けば、なにか楽しいことがある!」とお客さまに毎回思って頂けるように、主催者の私はかわいい、素敵な、おいしい、愛すべき出店者さんをいつも探しています。

  今まで一緒にバザーを作って来てくれているそんな出店者さんとの出会いをご紹介していこうと思います。


  最初は「Plaga Wine」とのお話を。 


Plaga Wineと1番最初の打ち合わせ。気合い入って著者(右)の口から後光が?



  通常、日本人のお店の場合はもちろん私が直接ご連絡し、主旨を話して、なのですが、諸外国人やインドネシア人オーナーの場合は、その時によって私であったり、共通の知人に紹介してもらったり、うちのジャカルタ人のスタッフがお話ししたり。


 どうしても出てほしいお店さん、"Caravan"で需要がきっとあるはず! と私が見つけ出して来てオファーをするとき、これはわたし自身の「気合い」も大きいもので緊張度は増します。


 とは言え、一番大事なのはお互いの「フィーリング」


  出してほしい!一緒にバザーを盛り上げてほしい! という私の熱量は充分であるものの、あちらが「いや、うちは興味ないです」とおっしゃったら、そこまで。  どんなお仕事もそうかもしれませんが、やはり「ご縁」というものは大きく、そして相手の「面白そう!」というパッションが欲しい!


  過去に「絶対良いのに〜、ご縁かも〜」と声をおかけして、またはメールを送らせて頂いて、全く無反応、というものも実はいくつもあります。


  すでに"Caravan"を気にして下さっている日本人の間では、知名度が少しずつ上がってきている(?)「Plaga Wine」に対しての私のラブコールは相当なものでした。 


 バリ島のワイン、と言えばHATTENが断トツ有名。私も20年こちらで暮らし、HATTENが出て来た時のことは今も覚えています。衝撃でした。  バリのブドウを使ってワインを作る、壮大なロマンと努力を感じました。


 ただ、私が日本から「持ち帰るリスト」には、「大容量紙パックチリワイン」が入っていました。


 さぁ、数年前にPlaga wineを友人に「ここの、普通においしいよ。それが、高くないんだよ。頭も痛くならない」と教えてもらって飲んだ時は本当に驚きました。 


「普通においしい」


 Plaga wineはオーストラリアのブドウを輸入してバリ島のPlaga村のワイナリーで醸造しているのです。なので、「ほぼオーストラリアワイン」のクオリティー。しかし、税金がかからないので安い、というわけです。ちなみにオーナーさんはワイン産地で日本でも人気のチリの人。


 インドネシアに暮らすワイン好きの方には救世主ではないでしょうか。 お値段お手頃で「普通に美味しい買いやすい国産ワイン」をどれだけ待っていたか! 


 私はPlaga wineと出会い、日本から「持ち帰るものリスト」の「ワイン」を消すことができました。(変わりに国産ウィスキーが加わりました) 


 私たちバリ島在住者の「常識」である"Plaga Wine"がジャカルタの邦人の間でほとんど認知されていない、と実感したのはCaravanを始め、ジャカルタでお友だちができ始めた2015年頃だったと思います。ある方の送別会に呼んで頂いて、お酒好きのあの方に、引っ越しの荷物の邪魔にならないものは「お酒」だ! と考え、その送別会で皆さんで飲みましょう! とPlaga Wineをバリから持っていきました。


 さぁー、Plaga Wineですよ〜〜と出したら「へ? 何、このワイン。おいしい〜 バリの? HATTEN?? 違うの?? Plaga??」とその場にいらっしゃった10名ほどの方が皆さんご存じなく。

 「え? バリ在住者だと主流はここのワイン、ぐらいですけれど!?」と本当に驚いたのでした。  その時はすぐには「出店者さんに」と頭が回らなかった...甘いなぁ、私!  でも、2017年に出会うようになっていたのかもしれません。(つづく) 


チカラン日本人会 (CJC)

西ジャワ州ブカシ県チカランやカラワンに住む日本人の集い「チカラン日本人会」は2015年11月に発足。地域のさまざまな情報を交換し、問題を共有、解決を図る組織を目指していきます。

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