城田実さんコラム第23回「舟賃」が持つ意味 (メルマガvol.46より転載) 東ジャワ州知事に立候補しようとした元サッカー協会会長が「公認料」として政党から400億ルピア(約3.3億円)を請求されたと暴露する事件があった。ある新聞はその公認料Perahu(舟)のUang(お金) 、つまり「舟賃」と書いていた。生々しい金権政治がこの表現で少し薄まる錯覚を起こしそうになるから言葉の使い方はあなどれない。これまでの普通の表現は、お嫁さんを貰う時にその実家に支払うお金や物を指す「結納金(Mahar)」という単語だった。これもなかなかの表現だと思うが、さすがにやや手垢にまみれてきたので趣向を変えたのかも知れない。 「公認料」はどの政党も公式には認めていない。しかしそれをそのまま信じている有権者は少ないだろう。知事に立...30Jan2018城田 実「インドネシア生々流転」
生島尚美さんエッセイ / 新・バリ一代ドタバタ記 (メルマガvol.45より転載)第2回 ケッコンしたし、家も建てたけど、 まだまだ続くのか?底なしのど根性! 年末年始、例年ほどではないにしろ、たくさんのお客様がバリ島を訪れて下さって、ウブドの”sisi”もにわかに賑わい、恒例の元旦のお餅つきも大盛り上がりでした!22Jan2018生島 尚美「バリ島一代ドタバタ記」
城田実さんコラム第22回 息のつけない政治の季節 (メルマガvol.44より転載) 2018年が明け、「政治の季節」が始まった。最終的に国の最高指導者を決める選挙にまで続く長い政治の季節になる。もっとも実際には、各党は昨年から全国171自治体で行われる首長選挙の候補者選定に忙殺されていた。ゴルカル党の幹部などは、首長選挙対策で忙しくて、重要課題であるノファント前党首の辞任で空席になった国会議長の後任選びを後回しにしているともらすほどだった。 その統一地方首長選挙は候補者登録が8日から10日まで行われた。大統領選挙の前哨戦としても多くの話題を集めている地方首長選挙戦の事実上の始まりであり、これが政治の季節の幕開けとなる。なぜ政治の季節と呼ばれるかを、選挙庁の選挙日程で改めて確認してみよう。 地方首長選挙の正式な選挙...22Jan2018城田 実「インドネシア生々流転」
城田実さんコラム第21回 縁日祭と仲間の輪 (メルマガvol.40より転載) ジャカルタの「縁日祭」には毎年、日本人はもとより10万人単位のインドネシア人が参加して楽しんでいる、という話を知人から聞いた時には驚くというより感動した。 何よりもまずその規模が私の想像を絶している。その縁日祭を実際に企画し運営している人たちの苦労は並大抵ことではないだろうが、これにも両国のボランティアが数千人も参加しているというから巨大な記念碑的共同作業ということになる。 今から数十年前にこの国との文化交流や日本紹介事業を始めて担当し、その後も折に触れて両国の関係に多少携わった経験を持つ身としては、この「縁日祭」のインパクトは強烈だ。私の経験などとても比較の対象にならないが、日本のこの国との関わり方の一面...13Jan2018城田 実「インドネシア生々流転」
轟英明さんのインドネシア・レビュー、 第4回 「冒険小説を生きた革命家」タン・マラカとは何者か? 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。今年もインドネシアに関する諸々の事柄を私なりの視点で徒然なるままに書いていきたいと思います。 さて、前回までチュッ・ニャ・ディンにカルティニと、インドネシアを代表する国家英雄について映画や本を介して書いてきましたが、このまま偉人ネタ、英雄ネタばかり続けるのも芸がないと思うので、一応今回で区切りをつけます。 今回取り上げるのは、地球を2周するほど世界を股にかけた革命家であり、生前から民族運動の伝説的ヒーローとして名を馳せながら非業の死を遂げ、日本とも非常に深い因縁があり、長らく忘れられた存在でありながら、スハルト退陣以降のインドネシアで劇的に復権した、西スマ...08Jan2018轟 英明「私がインドネシアについて知っている二、三の事柄」
生島尚美さんエッセイ / 新・バリ一代ドタバタ記 (メルマガvol.41より転載)第1回 人生はつづく、苦難もつづくけど、 まだまだ行くで!バリバリのど根性! え、終わったんじゃなかったの? しばらく日本に帰っておられた方などは、一度終わったことにも気付かないほどかもしれません?? お別れのあいさつまでしておきながら...わずか3カ月で復活! のバリ島sisi生島尚美です。 皆さんも ご存知、バリ島最高峰の活火山アグン山が「噴火するの?」と心配され出したのは今年9月の半ば。 「全然噴火しない、こりゃ『噴火噴火詐欺』なんじゃないの?」なんて呑気に皆で笑ってたころがすでに懐かしい。 ついに11月末にそれなりの規模の噴火が起こり、その時 タイミング...03Jan2018生島 尚美「バリ島一代ドタバタ記」