城田実さんコラム 第46回 今なぜ国策大綱を復活させたいのか? (Vol.114 2019年8月27日号メルマガより転載 ) 「GBHN」と聞いて直ぐにピンと来る人はかなりインドネシア経験が長い方かも知れない。日本語では「国策大綱」と訳されている。インドネシアの歴史に「開発の時代」を始めてもたらしたスハルト政権は開発独裁と呼ばれたが、スハルト大統領は決して独裁者ではなく民主的な指導者なのだという主張のカギはこの「国策大綱」にあったと言えよう。スハルト時代でも憲法は主権が国民に存すると定めているから、ポイントは国民の意志で政治が動いていたかどうかということになる。国家の最高機関である国民協議会が、主権者である国民の意を体して、大統領が任期中に果たすべき国政の基本指針として策定したのがスハルト体制下の「国策大綱」であった...27Aug2019城田 実「インドネシア生々流転」