城田実さんコラム 第25回 食料の輸入が持つ意味 (メルマガvol.51より転載) インドネシアの経済を議論するある会合で、インドネシアの野菜と果物の輸入が急増しているという報告があった。報告者は、「この傾向が続くと国内から複雑な反応が出てくるかも知れない」とコメントしていた。 スハルト大統領を退陣に追い込むことになる激しい反政府運動と暴動が首都を揺るがせていた時、私はたまたまバリ島のデンパサール勤務だった。バリは首都の騒乱が他人事のように落ち着いていたが、それでも市内の大学キャンパスでは連日、抗議集会が行われていた。 その中で妙に記憶に残っているのが、スハルト政権による農業政策の失敗を追求する大学の若手教官らしい人物のアジ演説だ。彼は、「バンコク・パパイヤ」など外国の地名を冠した果物などをやり玉に挙...26Feb2018城田 実「インドネシア生々流転」
生島尚美さんエッセイ / 新・バリ一代ドタバタ記 (メルマガvol. 50より転載) 皆さん、こんにちは! バリ島よりsisi生島尚美がお送りします。 まずはアグン山についてですが、すっかり私たち在住者は「普通」の状況と感じています。 ちょこちょこ起こっている小規模な噴火も、風向きが東側(隣のロンボク島には申し訳ない)な限り空港への影響もなく、のんびりしたものです。 ただ、非常に減ったとは言え、火口から4km圏内の地元の人たちはまだ避難中であるようです。しかし、年末年始に「バリ行き」をやむなくキャンセルした方々がこの時期に「今回は絶対来たくて!」とご連絡を下さって本当にうれしい気持ちでいっぱいです。頑張るぞ〜 さてさて、前回までのお話はsisiのバッグをひとつずつ売っ...24Feb2018生島 尚美「バリ島一代ドタバタ記」
城田実さんコラム第24回 地方首長選が織りなすドラマ(メルマガvol.49より転載) 今年の統一地方首長選挙は実に話題が豊富だ。その中で、真面目な研究者や政治評論家だけでなく、ちょっとバラエティー番組的な視点で目を引くのはやはり東ジャワ州知事選挙だろうか。 現職のサイフラ・ユスフ副知事が知事に立候補し、その副知事候補には国会議員のプティ・グントゥール・スカルノが選ばれた。この名前だけでぴんと来る人も多いだろう。ユスフ氏はこの国最大のイスラム団体ナフダトゥール・ウラマー(NU)創設の功労者ビスリ・シャンスリ師の曾(ひ)孫、プティ氏は建国の父スカルノ初代大統領の孫である。メガワティ元大統領のめいになる。 このふたりの組み合わせが注目されるのは、やはり東ジャワという土地柄が大きな理由だろう。スカ...16Feb2018城田 実「インドネシア生々流転」
轟英明さんのインドネシア・レビュー、 第5回 『悪魔の奴隷』が描く恐怖とは何か? 前回まではインドネシアの国家英雄であるチュッ・ニャ・ディン、カルティニ、タン・マラカについて映画や書籍を通して語ってきました。今回からはややお堅い国家英雄の話からは離れ、もう少し俗な話題を取り上げていきたいと思います。まずはインドネシア人が大好きなオバケに関連した話から。オバケと聞いて眉をひそめる方もいるかもしれませんが、オバケが分かればインドネシアのことも分かるはず!と信じてつらつら書いてみようと思います。 ここ数年のインドネシア映画界が産業としても好調なことは、チカランやジャカルタの映画館へ最近行かれた方は肌で感じていると思います。年々増加するスクリーン数と映画鑑賞人口には海外投資家も注目し始めており、...08Feb2018轟 英明「私がインドネシアについて知っている二、三の事柄」
候補地デルタマスに決定。 19年4月開校目指す、東部ジャカルタ日本人学校。 (2017年12月21日じゃかるた新聞紙面より)。 西ジャワ州ブカシ県やカラワン県に住む邦人を対象にした東部ジャカルタ日本人学校(仮称)の設立準備委員会はこのほど、学校建設に向けた土地選定を終え、デルタマス(西ジャワ州ブカシ県チカランの複合開発地域)を候補地とすることを決めた。文部科学省への申請や資金の確保など課題は残るが、2019年4月の開校を目指し、活動を進めていく。 候補地はデルタマスの工業団地グリーンランド国際工業センター(GIIC)マーケティングオフィス近くの約4ヘクタールの土地。チカンペック高速道出口から1.5キロほど南に位置する。 設立準備委員会は6月に初会合を開いた後、土地選定に向けて候補地の条件を検討してきた。 その後、不動産業者向けに開か...07Feb2018